井村先生 銘板

■井村裕夫氏の記念銘板

 

先端医療技術の国際的な研究開発拠点として神戸市がポートアイランドで進めている医療産業都市構想は1998年に立ち上げられ、その中核施設として2003年に設立されたのが先端医療センター病院(60床)です。2014年にはiPS細胞を用いた網膜細胞シートの移植手術を世界で初めて実施するなど再生医療や臨床研究、治験分野をリードしてきましたが、11月1日に隣接する神戸市立医療センター中央市民病院(708床)に統合され、同病院の南館として活動をスタートしました。より高度な臨床研究に取り組むには大規模な総合病院との連携が不可欠という判断によるものです。

統合に先立つ10月31日、中央市民病院長、先端医療振興財団長などを歴任した井村裕夫氏を記念する銘板の除幕式が行われました。

井村氏は1931年生まれ。1954年に京都大学医学部卒業し、同大医学部長を経て1991年~1997年に京都大学総長として高等教育の改革に取り組みました。内分泌代謝病学、糖尿病学の臨床と研究で顕著な業績を積み重ね、国内外から高い評価を受けています。現在は京都大学名誉教授。

神戸市が進める医療産業都市には構想当初から関わり、先端医療環境のクラスターづくりに大きな役割を果たしました。銘板にはそうした功績や今回の統合の経緯などが記されており、除幕式には井村氏も出席しました。

これを機に病院の名称は「神戸市立医療センター中央市民病院 井村記念南館」と改められました。